TOP » テクニカルで検証する昨日の相場 » 2010/02/05のドル円相場の考察

テクニカルで検証する昨日の相場

2010/02/05のドル円相場の考察

先週一週間と週末金曜日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。

チャート1は、ドル/円の日足、2σのボリンジャーバンド一目均衡表RSIを表示しています。


チャート2は、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンド、MACDを表示しています。


まず、チャート1を見て一週間の動きを検証します。
先週は、1月に89.10円水準で底をつけた後の戻りの流れを引継ぎ底堅い動きを続けました。
3回試して跳ね返された91円の壁を突破して上抜けしたように見えましたが、水曜の91.30円レベルを高値に反落してしまっています。この動きから91円の上抜けは騙しだった可能性が高まり、今後もこのレベルは重要な上値抵抗レベルとなりそうです(A)
そして木曜日に急落となりましたが、一目均衡表の先行スパンに支えられて止まり、金曜日には反発となっています(B)

金曜日の終りを見てみると、先行スパンの雲が徐々に上がっていくこと、ボリンジャーバンドが拡大しておらず、ローソク足がバンドの中に戻ってしまっていることなどを考えると、さらにドル安が急激に進むとは考えにくいでしょう。
また、RSIが50割れでやや軟調とはいえ先週続いた持ち合いの動きを離れる動きとなっていないことも、一方向のドル下落の動きというよりはドルの下値持ち合いという可能性が高いように見えます(C)
次にチャート2で先週金曜日の動きを見てみますと、東京朝方は前日の急落の反動でドルが値を戻す動きとなっています。
しかし、89円後半では上値抵抗が強くなっており、戻りも限られたものとなっていることが観察されます(D)

その後、米雇用統計の発表で上下に大きく動かされたことが、上下のヒゲが長いローソク足によって確認されます(E)。これは、失業率の改善と非農業部門雇用者数の悪化という両方向の材料にうまく反応出来ず、マーケットが振り回された結果と言えるでしょう。
NYの引けの動きを見てみるとボリンジャーバンドが収束に向かっており、新たなエネルギーを貯めるまでは、一段のドル安に向かい難いことが示唆されています(F)
MACDを見ても気迷いのねじれを見せながらも、はっきりとしたドル売りへの転換が示されない形であり、方向性を見出しにくいことが示唆されていると言えそうです(G)

【テクニカル一口解説】

1. ボリンジャーバンドのバンドウォークにおける相場サイクル
バンドウォークが起きるときの相場サイクルを確認してみます。
まず、サイクル誕生前の状況としてバンドの収束によりエネルギー蓄積が見られます(a)。その後バンドの拡大を伴ったブレイクアウトがバンドウォークの誕生となります(b)
そして、抜けたバンドの上を進みながらバンドウォークは成長し、この部分が大きな収益チャンスとなります。
バンドウォークの場合では、必ず抜けた方向と逆のバンドが先に反転を始めます。このタイミングが重要な利食いのポイントとなります(c)
そして、抜けたほうのバンドが転換するとバンド幅は拡大から縮小への変わることにより、このバンドウォークは終了することとなります(d)

2. RSIのちょっと変わった使い方
RSIは、一般的には買われ過ぎ売られ過ぎを示す指標として、70以上では売り、30以下では買いのサインとして使われています。
しかし、見方を変えるとRSIが50前後ではニュートラルと考えることが可能です。この見方を利用して、50を起点に上方向へ向かっているのか、下方向に向かっているのかで市場の売り買いの意欲を測ることが可能です。つまり、50を上抜けて右肩上がりなら買い、下抜けて右肩下がりなら売りというような使い方も一つの有効な戦略となります。

提供: FXトレーディングシステムズ
☆ボリンジャーバンドとMACDなら、使いやすい各種チャートが充実のFXブロードネット

ページトップ