2010/10/29のドル円相場の考察
先週一週間と週末金曜日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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チャート1は、ドル/円の日足、一目均衡表、Williams %Rを表示しています。 |
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チャート2は、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンド、RSIを表示しています。 |
まず、チャート1を見て一週間の動きを検証します。
先週は、週初にG20の結果を受けた円買いが先行し80円前半まで円高が進みましたが、その後米国の金融緩和観測の後退もあり、売られ過ぎたドルの買い戻しが出て81円台後半までドルが値を戻す展開となりました。
しかし、週後半になると、IMFが「日本・欧州・英国の実質実効為替レートは現状のレートと概ね一致しているが、米国は強めである。」とした報道を受けてドル売りが進み、また一部でFRBが在米の債券プライマリーディーラーに対して追加量的緩和を実施した場合の市場への影響に関してヒアリングをしている事を報じたため、市場では実施のインパクトを考慮しなければならないほど巨額な追加緩和になるとの思惑が強まったことで、ドル全面安となりました。
この流れでドル/円は再び今年の最安値を更新する動きとなり、ほぼ安値で週を越える展開となっています。
テクニカルには、反発の兆しを見せた日足が再び安値を下抜けてしまったことで、下向きの勢いが強くなっています(A)。
また、上昇していたWilliams%Rも最低水準まで落ち込んでおり、相場の軟調さを示すものとなっています(B)。
次に、チャート2で週末の動きを見てみます。
金曜日は東京時間からじりじりと円高が進む展開となっています(C)。
これは東京株式市場が軟調だったため、リスク回避の動きが出たものと指摘されています。
欧州時間では売られすぎたドルの買い戻しからドル/円もやや値を戻す局面もありましたが、上値は限定的となっています(D)。
その後、米第3四半期GDP速報値が、市場予想通りの内容となったものの、米FOMCでの量的緩和策第2弾の観測を覆すものとはならず、米長期金利が下落したこと受けて、再びドル売りが優勢となりました。
さらに米国着のイエメン発UPS貨物機で爆発物らしき不審物がロンドンで発見されたとの報道に加え、米国内でも複数機で同様の事態が発生し、ホワイトハウスが、引け際にテロの脅威を確認し対応策を講じたとの声明を発表したことで、ドルは一段安で引けています(E)。
RSIを見ても一貫して低水準での動きを続けており、ドルが軟調な地合いが続いていることを示唆しています(F)。
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