2010/11/9のドル円相場の考察
昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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チャートは、ドル/円の日足、一目均衡表、Williams %Rを表示しています。 |
昨日は、中国が投機的な資本流入抑制策を発表したこと、「ポルトガルとアイルランドは欧州連合と国際通貨基金から支援を受ける必要性が高まる」との報道、中国が準備預金率をまた引き上げるとの噂が出ていること等を受けて、リスク回避的な円買いが継続し、ドル/円は80円半ばまで下落する動きとなり、10月25日、11月1日の安値に続くトリプルボトムを付ける形となりました(A)。
しかしその後、米国債の金利が急上昇したことをきっかけにドルの買い戻しが進み、ドル全面高へと転じ、ドル/円も1円以上の急上昇で82円近辺まで値を戻しています。
この高値水準は、前回の高値水準でもあり、トリプルトップのネックラインともなっています(B)。
この上値抵抗を抜けることが出来るかどうかが注目されます。
また、遅行スパンを見てみると、これまで一貫して売り相場を示していたものが転換の可能性を感じるものとなってきています(C)。
今週中に82円を抜けていくか、現状水準で来週まで維持する動きを続けた場合は、遅行スパンの陽転となります。
遅行スパンの陽転は8月以来であり(このときは騙しに終わり、すぐに陰転)、完全に陽転した場合は3月以来8カ月ぶりのドル買い相場環境となります。
ただし、Williams%Rを見ると既に前回高値の水準に達しており、上昇余力はあまり大きくないようにも見えます(D)。
この点からは、ドルの一段の上昇の前に調整の下押しの可能性も否定できないところかもしれません。
【テクニカル一口解説】
1. 遅行スパン
遅行スパンは当日終値を26日逆行させただけの単純なものですが、一目山人は最も重要な線と言っており、相場の大きな転換を示すとされています。
遅行スパンが26日前の相場を上抜いた時を上昇転換、下抜いた時を下降転換と考えます。
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