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テクニカルで検証する昨日の相場

2010/05/05のドル円相場の考察

昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。


[拡大画像はこちら]
チャートは、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンドMACD、を表示しています。

昨日は、海外市場で予想外の大荒れ相場となってしまいました。
まず、ドル/円の95円にはオプションも控えていたようで、この壁は厚く3回トライしたものの突破に失敗してしまい、強い上値抵抗を確認することとなりました(A)

その後、ムーディーズがポルトガルの格付けを最大2段階引き下げる可能性を示唆したことを嫌気し、リスク回避から円高が進み、一気にボリンジャーのロアーバンドを突き抜ける動きとなりました(B)

さらに、米4月ISM非製造業景況指数は55.4となり、市場予想の56.0より弱い内容となったことを受け、ドル安が進み94円を割り込むと下げが加速する展開となりました。
ボリンジャーバンドはバンドの拡大を伴いバンドウォークを示現しています(C)

MACDも一貫して売りサインを出し続けており、ドル売りをサポートする形状となっていました(D)

ただし、本日早朝4時にはアッパーバンドが反転してきており、目先このドル売り相場が終わっていることを示唆しています(E)
95円抜けに失敗して目先天井を確認してしまったことでドルの上値も重くなってきそうですが、短期的には調整の戻りがある可能性はあるでしょう。

もっとも、明日の米雇用統計を控えていることから、それを確認するまでは大きく攻めることも難しそうです。
また、米国の経済指標は改善されているものが多くなっており、ADP雇用指数から推測しても雇用統計には期待できるため、ドルを売り込むことにも限りがあるように思えます。

【テクニカル一口解説】

1. ボリンジャーバンドのボラティリティ・ブレイクアウト
ボラティリティ・ブレイクアウトは、収縮し接近したバンドが横ばい状況になった後にバンド幅が拡大し始め、価格が2σバンドの外で引けたときに、そのブレイクした方向にポジションを建てる方法です。
これは小動きの中でエネルギーを溜めた相場が、ボラティリティの高まりを見せてバンドが突破したときにトレンドが発生する可能性が高いことを利用するものです。
ボラティリティ・ブレイクアウトをした相場は、通常バンドの拡大にとともに、バンド上を動く可能性が高く、これを「バンドウォーク」と呼び、その後バンドの拡大が収縮へと転じるところが手仕舞いのポイントとなります。
ボリンジャーバンドにおいてはブレイクアウトしたバンドは、まずブレイクした方向とは逆のバンド(下降ブレイクのときはアッパーバンド)が先行して転換に入り、ここが手仕舞いのポイントとなります。

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