2010/08/10のドル/円相場の考察
昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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チャートは、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンド、Williams %Rを表示しています。 |
昨日のアジア時間では、ドルの上値の重い展開が続きました(A)。
下落していたユーロが対ドルで値を戻す展開となった事でドル売りのムードが強まったことやドル/円の86円台が重いことが確認されたことがその要因と思われます。
ただし、ドルの下落も限定的で、Williams%Rが-100%に近づいたところで、ドルの反発が起きていることが分かります(B)。
その後の欧州時間では、米FOMCを控えてポジション調整によるドル買い戻しの流れが強まると、ドル円は一転して上昇する展開となり86円台を回復しています(C)。
もっとも、ドルの上値も重い状況に変化はなく、Williams%Rが時間足の動きに先んじて0%にタッチし反落しており、相場も天井圏を形成していたことが確認できます(D)。
注目の米FOMCでは、市場お予想通り金利は据え置きとなりましたが、声明文では景気見通しに対する慎重な姿勢が強められており、これがドル売り意欲を強める事となり、ドル/円は85円台前半まで急落しました(E)。
特に今回の声明文では、FRBが購入した住宅ローン担保証券(MBS)などの償還金の再投資に言及がなされていることが注目され、これが追加の緩和策と捉えられたことでドル売りに繋がったといわれています。
【テクニカル一口解説】
1. 住宅ローン担保証券
MBS(Mortgage Backed Securities)住宅ローン担保証券とは、個人へ融資している住宅ローン会社が、保有する債権(ローン)を証券化し、投資家に販売した証券。
借り手の個人からの元利払いが投資家の手に渡る仕組みで、主にヘッジファンドなどプロの投資家が購入していました。
ローン会社はMBSを保有する投資家に焦げ付きリスクの一部を転嫁できる一方、投資家にとってはリスクが高いぶん米国債などに比べて高い利回りを得られるのが魅力でした。
提供: FXトレーディングシステムズ
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