2017/7/11のドル円相場の考察
昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
●「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
最新のウィークリーレポートはこちら(2017/07/10)(PDF)
●デイリーレポート
昨日のドル/円相場は、東京時間午前中は、
114円10銭~20銭での方向感の無い取引となりましたが、
午後になると、まとまったクロス円の売りが持ち込まれるなど
徐々に円売りが強まり3月15日以来の高値である
114円46銭まで上昇しました。
MACDを見ると東京午前には買い転換しており、
午後の上昇を示唆する形となっていました。
また、この上昇でボリンジャーバンドの上抜けと
小さなバンドウォークが形成されています。
しかし、価格の上昇にもかかわらずRSIは上昇せずに
ダイバージェンスとなっており、ドルの反落リスクを示していました。
欧州時間に入ると、ドル上昇の勢いは弱まり114円台前半に反落しました。
NY時間に入ると、再びドル買いが強まり114円49銭の高値をつけましたが、
その後ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)理事が追加利上げに
慎重な見通しを示したほか、トランプ大統領の長男が公開したメールの中で
ロシア高官が当時の米大統領選・民主党候補だったクリントン氏に
不利な情報の提供を申し出たことを示唆していたことでトランプ政権への
警戒感が高まりドル売りが加速、一気に113円72銭まで反落する展開となりました。
ただし、MACDを見ると、この反落に先駆けて売り転換しており、
こういったニュースが出なくてもドルの高値警戒感は強まっていたと思われます。
ブレイナード理事の発言で9月の追加利上げ期待は後退し、
米景気の先行きの不透明感が残っていることから、
目先114円台ではドルの上値の重さを感じさせる動きとなりそうです。
※チャートは、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンド、RSI、MACDを表示しています。
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