ストキャスティックRSI(Stochastic RSI)
ストキャスティックRSIはその名の通りストキャスティクスとRSI (Relative Strength Index)を組み合わせたチャートです。特徴としてはRSIに比べ、ストキャスティックRSIの方が、より価格の動きに敏感に反応します。
ボックス相場(トレンドが無く、高値と安値が一定の範囲内で上下をしている相場)での短期的売買にRSI以上の強さを発揮すると考えられています。
ストキャスティックRSIは、数々の指標を開発しているトゥーシャー・シャンデとスタンリー・クロールの両名が開発した指標で、ストキャスティックRSIはRSIの値を、ストキャスティクスの式に代入して計算し直したものです。
ストキャスティックRSIにおけるシグナルとは、ストキャスティクスにおける「%K」と「%D」との関係にあたります。このシグナルはストキャスティクスRSIを平均化し、ストキャスティックRSIとシグナルをクロスさせて売買ポイントをみます。
売買タイミングの見方
売買タイミングの見方はストキャスティクスと同様になります。
一般的にはHighラインを80%に設定、Lowラインを20%に設定し、Lowラインを超えれば売られ過ぎと判断し「買い」で、Highラインを超えれば買われ過ぎと判断し「売り」とみます。また、そのHighライン、Lowライン付近でストキャスティクスRSIとシグナルがクロスすると、売買サインとみなします。
価格がLowラインを超えたときが「買いのタイミング」になります。上の図にある通り、ストキャスティックRSIに赤い丸を付けたポイントから、ロウソク足も上昇していることが分かります。
価格がHighラインを超えたときが「売りのタイミング」になります。上の図では、赤い丸を付けたポイントから、ロウソク足も下降に転じていることが分かります。
ストキャスティックRSIのまとめ
買いのサイン
- ストキャスティックRSIが20%以下(売られ過ぎ水準)から20%を上回った場合
※20%以下に戻った場合、買いポジションを手仕舞う - 50%を上回れば、上昇トレンドの可能性が高まる
- 強い上昇トレンド:80%以上(買われ過ぎ水準)を上回り、100%へ接近した局面
- 強気の乖離(ブリッシュ・ダイバージェンス)
※価格が前回安値を更新して下落しているにも関わらず、ストキャスティックRSIが下げ渋り、20%を上回ってきた場合
売りのサイン
- ストキャスティックRSIが80%以上(買われ過ぎ水準)から80%を下回った場合
※80%以上に戻った場合、売りポジションを手仕舞う - 50%を下回れば、下落トレンドの可能性が高まる
- 強い下落トレンド:20%以下(売られ過ぎ水準)を下回り、0%へ接近した局面
- 弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
※価格が前回高値を更新して上昇しているにも関わらず、ストキャスティックRSIが上げ渋り、80%を下回ってきた場合
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ストキャスティックRSI計算式
- ストキャスティックRSI(StochasticRSI)
- RSIを求めるには、当該期間中の値上がり幅と値下がり幅を使用します。RSI=A÷(A+B)×100(%)
※A:該当足の期間中の値上がり幅の平均 B:該当足の期間中の値下がり幅の平均 - そして、この計算によって求められた値を、ストキャスティクスの%Kの式に代入します。
- ストキャスティクス%K
- C:当日終値 Ln:過去x日間の最安値 Hn:過去x日間の最高値とした場合、計算式は次のようになります。
%K={ (C-Ln)÷(Hn-Ln) }×100% - ストキャスティックRSI
- >StochasticRSI={(RSI-nRSIlow)÷(nRSIhigh-nRSIlow)}×100%
※n=日数 nRSIlow=n日間のRSI安値 nRSIhigh=n日間のRSI高値