2010/11/17のドル円相場の考察
昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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チャートはドル/円の1時間足、エンベローブ(25SMA±0.3%、0.5%)、DMI(Directional Movement Index)を表示しています。 |
昨日のドル/円は、底堅い足取りながら徐々に上値の詰まった動きとなってきています。
欧州時間では、欧州の財政問題の高まりに加えて、決済機関のCHクリアネットがアイルランド国債取引における証拠金率を引き上げることを発表した事が嫌気されてユーロ売りが徐々に進む展開となりましたが、これはドル買い、円買い(クロス円の売り要因)となり、ドル/円では方向感の出にくい動きとなっています。
テクニカルを見ると、一昨日まではエンベロープ0.5%バンドに上値を抑えられていたものが(A・A’)、昨日は0.3%バンドに上下を規定されていることが分かります(B・B’)。
これは、相場の変動が小さくなったことを指しており、これまでのドル買い戻しの勢いが後退していることが示唆される動きといえます。
相場は方向性を失ってきていることは、DMIでADXが低下してきていることでも確認が出来ます(C)。
NY時間では、米国のインフレ及び住宅関連の指標が軒並み予想を下回る結果となったためにドル買い戻し意欲が後退し、ドル/円は83円台前半まで値を下げる展開となっています。
【テクニカル一口解説】
1. エンベロープ
エンベロープとは、移動平均線から上下に一定に乖離させた線のことで、価格が移動平均線から、どの程度離れたかを見るために用います。
一般的には、エンベロープの上限・下限をトレンドの反転のポイントとして売買サインに用いたり、支持・抵抗の目安として用います。これは、移動平均線からある程度乖離した価格は、移動平均線へ回帰されるという考えからきています。
移動平均線からの乖離といった意味では、「ボリンジャーバンド」がありますが、ボリンジャーバンドの各ラインは、標準偏差を使って算出され価格変動が大きくなるとバンドの幅が広がったり、変動が小さくなると幅が縮まったりと相場の変動に伴ってラインの広がりや縮まりがありますが、エンベロープにはそれがありません。
提供: FXトレーディングシステムズ
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