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テクニカルで検証する昨日の相場

2010/07/08のドル円相場の考察

昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。


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チャートは、ドル/円の1時間足、ボリンジャーバンドMACDを表示しています。

昨日のドル/円は、大きく上昇し約一週間ぶりに88円台を回復する動きとなりました。
東京時間は日本株式が堅調に推移したことやオーストラリアの雇用が改善したこと受けた豪ドル/円の上昇に引っ張られる形で、ドル/円も底堅い展開が続きました。
上値抵抗だった87円後半を抜けるとボリンジャーバンドのボラティリティ―・ブレイクアウト(バンドの拡大を伴った上抜けもしくは下抜け)となり、バンドウォークが起きています(A)

この間、MACDも買いサインを出し続けており、ドルの上昇がしっかりしたトレンドを形成していたことが分かります(B)

その後欧州時間にポジション調整でドルが緩む局面もありましたが、NY時間になると、トリシェECB総裁が会見で「第2四半期は第1四半期より遥に好調になる。」「最近の指標結果は”二番底”を裏付けるものではない。」として欧州の景気見通しに楽観的な見方を示したため、リスク回避の巻き戻しの意識が強まりドル/円は再び上昇する展開となりました。
ただし、この上昇ではボリンジャーバンドのアッパーバンドを抜けることが出来ず、上昇力が限られたものであったことが示唆されています(C) 。

NY時間のドル上昇力が限られたものであったことは、MACDが明確な買い転換とならず、引けにかけて売りサインとなってしまっていることでも確認できます(D) 。

【テクニカル一口解説】

1.ボリンジャーバンドのボラティリティ・ブレイクアウト・トレーディング
ボラティリティ・ブレイクアウト・トレーディングは、収縮し接近したバンドが横ばい状況になった後にバンド幅が拡大し始め、価格が2σバンドの外で引けたときに、そのブレイクした方向にポジションを建てる方法です。
これは小動きの中でエネルギーを溜めた相場が、ボラティリティの高まりを見せてバンドが突破したときにトレンドが発生する可能性が高いことを利用するものです。
ボラティリティ・ブレイクアウトをした相場は、通常バンドの拡大にとともに、バンド上を動く可能性が高く、これを「バンドウォーク」と呼び、その後バンドの拡大が収縮へと転じるところが手仕舞いのポイントとなります。
ボリンジャーバンドにおいてはブレイクアウトしたバンドは、まずブレイクした方向とは逆のバンド(上昇ブレイクのときはロアーバンド)が先行して転換に入り、ここが手仕舞いのポイントとなります。

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