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テクニカルで検証する昨日の相場

2011/11/4のドル円相場の考察

先週のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。


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チャートは、ドル/円の日足、一目均衡表Williams %Rを表示しています。

先週のドル/円は、月曜日早朝のシドニー市場で変動相場制移行後の最安値75.32円まで下落しあしたが、政府・日銀による約8兆円に上る史上最大規模の円売り介入が実施されたことで79.55円まで上昇しました。
円売り介入は31日だけであり、日本だけの単独介入でしたが、安住財務相が「76円-77円は適正でない。納得のいくまで介入継続」と述べたことで、年金などの本邦機関投資家のドル買い意欲が78円割れで強くなり下げ渋る展開となりました。
また、円売り介入がG-20首脳会議や日米財務相会談で批判されなかったことで、安住財務相が「納得のいくまで」介入を継続するのか否かを見極めたいとの思惑が高まっています。
ただし、31日の円売り介入金額を8兆円と想定した場合、外国為替資金証券の発行上限が150兆円なので、現在の円売り介入余力は23兆円となります。
15兆円の介入枠拡大を盛り込む第3次補正予算の成立が11月17日にずれ込む公算が高まっていることで、本邦輸出企業と投機筋による円買い圧力が強まる可能性が高まっていることには注意したいところです。

テクニカルには、介入による急騰で相場パターンが大きく変動しました。
一目均衡表の先行スパンの厚い雲を一気に上抜け、現在はこの雲が下値抵抗として作用しています(A)

また、遅行スパンも陽転しており、次に下落圧力がかかるのはしばらく先となるため、当面は底堅い動きを続ける可能性が高いと言えます(B)

Williams%Rを見ても、介入の急騰で水準をあげましたが、また買われ過ぎというレベルではなく、もう一段の上昇余地を残しているように見えます(C)

いくら大規模とはいえ一度の単独介入で相場が転換することは考えにくいですが、目先は介入に敬意を払った相場展開となる可能性が高いように見えます。

提供: FXトレーディングシステムズ
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