2016/8/19のドル円相場の考察
先週のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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●「中長期の見通し」ドル/円相場のトレード戦略
最新のウィークリーレポートはこちら(2016/8/15)(PDF)
●デイリーレポート
先週のドル/円相場は、日本銀行による金融緩和策の有効性に対する懐疑的な見方が浮上したことや、
16日の7月の米消費者物価コア指数が予想を下回ったことから、ドルは軟調な動きとなりました。
8月以降のレンジを下抜けると、投機的なフローが強まって100円を割れ、一時99円54銭まで下落しました。
その後、NY連銀のダドリー総裁が9月利上げの可能性はあり得ると発言したことを受け、
ドルは100円台に戻しましたが、17日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録
(7月26-27日開催分)では早期の利上げ再開を意識させるような内容はなかったことから
早期利上げ観測は再び後退し、ドルは18日の東京市場で99円65銭まで反落しました。
ただし、日本銀行による9月追加緩和への期待は残っており、99円台に定着するには至らず、
週末にはドルは100円台半ばまで戻し、100円前半で週を越えています。
テクニカルで見ると、ドル下落基調に変化はありません。
転換線は基準線を下回り続けており、遅行スパンも明確に売り転換してしまいました。
現状では、100円以下での居心地が悪く定着はしていませんが、戻りはかなり限られてきています。
ただし、今週は26日にイエレン米FRB議長がジャクソンホールでの講演が行われ、
市場の利上げに対する悲観的な見方に修正を与えるような発言があるか注目が集まっているため、
それを控えて積極的なドル売りが手控えられる可能性も高く、模様眺めムードが強まるかもしれません。
週初の相場は、早朝の薄商いのなか100円台後半までドルが買い上げられました。
新規材料は見当たらないものの、先週末に日銀の黒田東彦総裁がインタビューで、
9月の金融政策決定会合で予定されている総括的な検証を踏まえ、
「必要な場合にはちゅうちょなく追加的な緩和措置を講じる可能性は十分ある」と
述べたとの報道が投機的な円売りを誘発した可能性があるとの指摘もありました。
※チャートは、ドル/円の日足、一目均衡表、RSIを表示しています。
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