不況にも強いFX
現物の株式取引や外貨預金では、購入した時点より価格が上がらないと差額で儲けることはできません。必要な資金も大きく、また手数料も無視できません。少ない資金でこつこつ投資していくためには、積立型の投資信託等も商品として存在しますが、安定した運用成績を上げられる投資信託もあまりありません。
その点、差金決済と呼ばれるFX(外国為替証拠金取引)はレートが下落しても収益を上げられるチャンスがあります。また、ドル円相場やユーロ円相場などはニュースでも頻繁に耳にするため馴染みやすい金融商品だと言えます。円高円安どちらに働いても取引機会は変わらないFXは不況にも強く、リーマンショック以降、FXで大きな収益を上げた投資家も多い様です。
ではなぜFXはこの様な仕組みが成立するのでしょうか?
FXの場合、通貨を買ったり売ったりする際に、証拠金と呼ばれる資金をFX事業者へ預けます。取引を始める時には、証拠金を担保に、通貨を買うか売るかを選択します。通貨を買うということは、「先に仕入れて後で売る」という基本的な仕組みで理解できると思います。では、逆の通貨を売る場合は「先に売って後から仕入れる」仕組みについて考えてみましょう。
■先に仕入れて後で売る場合のモデル
- コンビニエンスストア
- 本屋
- 八百屋
いずれも先に商品を仕入れてから商品を売ります。
■先に売って後から仕入れる場合のモデル
- お取り寄せの予約販売
- 英会話のレッスン料(前払い制)
少しわかりづらい例えかもしれませんが、お取り寄せの予約販売を例にもう少し説明します。ある果物を半年後に1つ1000円で販売する権利を売ったとします(必ず商品は届く前提)。豊作で商品の価値が1つ500円になったとすると、お客へ予め1000円で販売する取り決めをしていたので、500円の得になります。逆に不作で1つ2000円になったとすると、1000円で売ると約束してしまった以上、1つあたり1000円の損質がでます。
これと同じ様なモデルがFXでも成立するのです。先に1000円で仕入れておいて、後から1500円で売る「買いから入るモデル」と、将来500円の価値しかないと思うものを、今1000円で売る「売りから入るモデル」のいずれも活用できるのです。
ただし、将来実際価値が上がるか下がるかは誰にもわからないため、「証拠金」を預けるのです。
これをFXの通貨ペアに当てはめると、将来、ドル円が100円から80円になると思えば、ドル円を今のうちに100円で売っておけば良いのです。
いかがでしょうか?FXはあくまでも価値の値動きの差額で収益を上げる商品です。不況もこれで怖くない??