2010/11/30のドル円相場の考察
昨日のドル/円相場の動きをテクニカルで検証してみます。
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チャートはドル/円の1時間足、エンベローブ、DMI(Directional Movement Index)を表示しています。 |
昨日は、先週までと一変し、じりじりとドル売りが続く展開となりました。
レジスタンスラインRに上値を抑えられ下落基調となっています。
中国人民銀行が利上げを実施するとの観測を受けて、東京・上海株式市場が軟調な推移となり、リスク回避志向が強まったことが、円買い戻しの背景とも指摘されています。
このドル下落は、一旦はエンベロープ(25SMA±0.5%)のロアーバンドで止められましたが、戻りは限られたものに止まっており、上値の重さを確認する動きとなりました(A)。
その後、米国債利回りが一段と低下したことや米国の住宅関連指標が予想を下回ったことによりドル売り圧力が強まり、エンベロープのロアーバンドを突き抜ける動きとなりました(B)。
DMIを見ても、ADXが一貫して上昇しており、昨日のドルの下落はトレンドを伴った強い動きであったことが確認できます(C)。
【テクニカル一口解説】
1. エンベロープ
エンベロープとは、移動平均線から上下に一定に乖離させた線のことで、価格が移動平均線から、どの程度離れたかを見るために用います。
一般的には、エンベロープの上限・下限をトレンドの反転のポイントとして売買サインに用いたり、支持・抵抗の目安として用います。これは、移動平均線からある程度乖離した価格は、移動平均線へ回帰されるという考えからきています。
移動平均線からの乖離といった意味では、「ボリンジャーバンド」がありますが、ボリンジャーバンドの各ラインは、標準偏差を使って算出され価格変動が大きくなるとバンドの幅が広がったり、変動が小さくなると幅が縮まったりと相場の変動に伴ってラインの広がりや縮まりがありますが、エンベロープにはそれがありません。
提供: FXトレーディングシステムズ
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